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2017-02-26

古民家再生工事① LDK

ダイニングからリビング、奥の和室を見る

昨年から設計をさせていただいた、古民家再生工事。無事に完成し、お引渡しが完了しています。

写真がまだ数枚しかありませんが、LDKの一部をご紹介します。
築90年の古民家は広すぎて、採光も少なかったため、リビングの上部、2階の床を撤去し吹き抜けとしました。90年ぶりにあらわとなった梁。傷みのある端部は金物で補強し、柿渋塗装を施し、梁上に天井を照らすように間接照明を配しています。
空気の循環の為、天井にはシーリングファンを取り付け。床にはお客様ご希望のブラックウォールナットのフローリングを貼り、壁には外国の納屋で使われていたというグレーの古材、おなじく海外のアンティークレンガをマキストーブ廻りに使いました(マキストーブは写っていませんが・・)

伝統的な日本家屋が、別の地で使われていた古い素材や無垢材と組み合わされ、新しい形に再生されていく。
一見ミスマッチとも思える素材でも、本物の自然素材同士は調和をとることが可能だと感じます。こういう懐の深さこそ、古民家の持つ魅力ですね。

リビングの反対側にあるキッチンです。元々は大広間のお座敷、一番景色のいい場所です。

奥様の「庭を見ながらお料理をしたい」とのご希望から、広縁をそのまま残し、大きなキッチンを庭を眺める向きにレイアウト。キッチンはオーダーキッチンPronoさんに製作を依頼。面材は古材調の無垢フローリングを使っています。
キッチン手前にはパントリーを造作。欄間、ガラス引戸、障子などキッチンの建具はすべて既存建具をリメイクして再利用しています。
天井も既存の竿天井を塗装してそのままの姿を残しています。床は床暖房を入れた磁器タイルに張り替えました。広縁は二重サッシのような断熱効果があるので、床暖房をいれると広さの割りに部屋がかなり温まります。古民家が好きでも寒いのはやっぱり困りますから。。

古民家の意匠とモダンなキッチンの組み合わせがおもしろく仕上がっています。

サポート/FORZA
施 工/オンリーワン工房
キッチン/Prono

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